大事なことは何事でも突如として生ずるものではない、一房の葡萄や一箇の無花果(いちじく)の場合でもその通りである。もし君が今私に、「私は無花果がほしい」というならば、私は君に「時間が必要だ」と答えよう。まず花を咲かせるがいい、次に実を結ばせるがいい、それから熟させるがいい。かくて無花果の実は、突如として、そして一時間のうちに出来上らないのに、君は人間の心の実を、そんなに短時間に、やすやすと所有したいのか。私は君にいうが、それは期待せぬがいい。 (エピクテートス『人生談義』)
教育者として、座右の銘にしたい言葉。
- 作者: エピクテートス,Epictet,鹿野治助
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1958/07/05
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