- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/01/10
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蓮実重彦のコメント。
日本固有の問題について見ると、日本の大学では専門課程の学部があまりに強すぎるということがあります。たとえばカリキュラムも、先生方の採用も、すべて学部が決める。なかには始業時間も学部ごとに決めるため、同じ大学にいても、他学部の授業を聞くことがほとんど不可能というような事態まで起きています。本当に「改革」するつもりなら、この学部の壁を壊せと私は言ったんですがね。(…)
先ほどから問題になっている生命科学にしても、どの学部のものか分からない。今のところ農学部、理学部、医学部の人たちが入り混じっており、私が見る限り、うまくまとめる人がよく見えない。その結果、少し声の大きい医学部系の教授が中心になりがちなのです。
生命科学のような学問では、学部にとらわれない大きなサークルを作って、予算をしっかりと回し、研究水準を高めるべきですね。今の制度なら学内で予算を融通することは難しくないはずなのに、学部の壁があるので、それもなかなかうまく行かない。(31−2)
たしかに、どうすべきなのかな。まあ自分には権力もないわけだし、とりあえず草の根活動で学部の壁を壊して行きますか。