朝
定時起床。食器を片付け、ネコの相手をしてから少し二度寝。
朝、急いでシリアル、朝刊。急いで身支度して、某先生に会うために近所の某大学に行こうとしたら、一時間早いことがわかる。台湾に行っているときにカレンダーの予定表の時間を変えたため、混乱していたようだ。一度帰宅してネコの世話やメールの返事など。台湾に行っている間に紅葉が進んだことに気付く。
夜
朝、近所にある某医科大学にお邪魔して、某先生に挨拶する。短時間だったが、いろいろご教示いただく。
それから帰宅。しばらくして、某オンライン会議。
お昼、某オンラインミーティング。台湾出張の話など。
お昼すぎ、うどんと昼寝。ネコもよく寝ている。
昼下がり、某先生に生涯学についてオンラインで教わる。大変勉強になった。
夕方、河原町で某妻と合流し、少しシャツを買い足す。デパ地下で買い物してバスで帰宅。
夜、オンラインで某院生の研究相談。それから夕食。しばらく新聞など。
犯罪の進化
「すごいね、犯罪の進化は」
「なんですか、いきなり」
「最近の新手の犯罪は、よくもまあこんなことを思いつくな、と感心してしまうぐらい優れていると思わないか。まあ捕まってからようやく有名になるわけだけど」
「ちょっと、倫理学者が犯罪を褒めてどうするんですか」
「まあそこはとりあえず置いといて。道徳的に良いものにも悪いものにも、その道において優れたものがあるだろう。たとえば優れた拷問器具とか、優れたミサイルとか」
「ミサイルは自衛のためにも使えるから、良い場合もありますが、犯罪は定義的に良いものにはなりえないでしょう」
「まあそういう道徳主義は脇において。悪役でも優れた悪役と劣った悪役がいるでしょう。ディオみたいな」
「じゃあそういうことにしておきましょう。それで犯罪がどう進化したんですか」
「このマッチングアプリを使ったぼったくり詐欺とか。有料のマッチングアプリを使うところも痛いところを突いているし、暴力的な言動が伴っていないと条例では禁じられないからという理由で、暴力を伴わずにお金を払わせるところも、環境に適応した犯罪が生き残っていると言える」
「まあ、そんなものですか」
「最近のオレオレ詐欺も国際的に騙される人が増えているようだし、どんどん巧妙になっている。家族に言えないように仕向けるなど、人間心理の痛いところを突いているようだ。軽度認知障害の人々をカモにする詐欺もそうだ。善悪を抜きにすると、人を出し抜く手法がどんどん進化していると言える」
「それって犯罪進化論なんですか」
「いや、普通の犯罪進化論は、犯罪に伴う諸能力が進化論的に有利だから進化してきたという話だから、今問題にしているような「犯罪が進化した」というよりは、犯罪に伴う心理的能力が進化したということだろう」
「なるほど……」
「……」
「それでオチはどこにあるんですか。またニャーニャー言って誤魔化すんじゃないでしょうね」
「いや、この新しい犯罪の手法を学んで、より多くの学生がうちの研究室を選ぶように仕向けられないかと思ってるんだが」
「学生を騙してどうするんですか」
「まあ、とにかく新しいことをしないといけないね。流行の後追いではなく。その点は、後追いをする警察ではなく優れた犯罪者から学ぶべきところかもしれない」
「あ、また犯罪者を褒めた」
「まあほら、高度に発達した犯罪者は、優れた起業家と区別が付かないという法則もあるでしょ」
「そんな法則ありませんよ。A.C.クラークが言ったのは、十分に発達した科学技術は魔術と区別がつかない、でしょ。もうさっさとニャーニャー鳴いてこの対話を終わらせてください」
「ニャー」
「ニャー」
真夜中
風呂。一冊本を読む。明日の授業の準備もしないといけないが、とりあえず寝るか。
今日は一日中、ゾンビーズのA Rose for Emilyが脳内再生されていた。フォークナーの小説が元ネタのようなのでプロットを読んでみたが、(ゾンビーズだけに)半分怪談なので夜に読むべき話ではなかった。