こだまの世界

A day in the life of...

ゲノム編集国際サミット二日目、「クリスパーベビー」、潮州料理など

今日も早めに起床。シャワー、朝食。シンガポールの某先生と一緒になる。社交。

朝、シャトルバスに乗って大学へ。某ゲノム編集国際サミット二日目。今日は午前中に「クリスパーベビー」を作ったという研究者が登壇する予定だったので、メディアが大量に来ており、会場は朝から異様な雰囲気だった。

最初にジョージ・デイリー先生がヒト胚のゲノム編集の臨床利用を進める方向で考えるべきだという挑発的な基調講演。そのあと、血液疾患についての比較的専門的なセッション。

それから、ヒト胚を用いたゲノム編集のセッション。オハイオの先生が遺伝子疾患を持った男性を女性ドナーからの卵子に授精させてゲノム編集をして云々という話をしており、米国では連邦政府から研究助成を受けなければそこまでできるのかと驚いた。

そのセッションの最後に、クリスパーベビーの先生が登壇して報告。メディア席からは写真を撮る音がひっきりなしに聞こえていた。途中まではヒトES細胞のCCR5をゲノム編集を用いて壊してみた、という話だったが、いきなりそれを女性の子宮に戻してみた、という話になり、オフターゲットも着床前はあったけど生まれた子どものゲノムを調べたらなくなっていた、という報告で、さすがにそれはあかんやろ、という内容だった。

ノーベル賞受賞者ボルティモア先生が2015年の国際サミット宣言に照らして無責任である、という短いスピーチをしたあと、質疑応答。インフォームドコンセントについては、本人としてはちゃんとしたつもりとのことで、生まれる子どもの健康リスクが高くてもカップルが同意していればよい、という考えのようだった。また、透明性のなさについてもとくに問題ないと考えていたようで、国際的な研究倫理の発想からは遠くかけ離れているようだった。

話がいんちきくさいので、でっちあげの気がするが、ゲノム編集が容易なことを考えると、こういう人が出てくるつもりで規制を考える必要があるだろう。もしわれわれが、このような研究は研究者として無責任であり、子どものことを考えるとなすべきではないと考えるのであれば、子どもの福祉を考えてクローン規制と同様な罰則を設定すべきだろう。

結局ずいぶん長く質疑が続き、ランチタイムは30分ほどになる。某妻と弁当を急いで食べる。

昼下がり、三つ目のセッション。筋ジス。会場はメディアの数も減り一気に平穏に。途中少し気絶。

夕方、四つ目のセッション。研究倫理。今回は科学者は一流の人が多いが、人文社会系の研究者が手薄な気がする。このセッションだけではないが、倫理は普遍的かとか、コンセンサスは可能なのか、みたいな問いに科学者が答えていて、それでよいのか、という感じだった。私が何か言うべきなのかもしれないが…

夜、某氏の知り合いの、中国人の元シェフに連れられて、潮州料理屋で夕食。うまい。歓待していただき、しかも別の某先生にごちそうになってしまう。感謝。

夜中、タクシーで帰宅。閉店まぎわのスーパーで少しおみやげを買う。明日もまた早いのでさっさと寝るべし。