え、こだまの世界?

A day in the life of...?

上の続き

「戦後」の始まり

メモ。天野貞祐(60頁)。無責任と虚偽。「(東京裁判の)被告たちは、自分は上からの命令に従ったか、周囲の雰囲気に流されただけで、日本を戦争に導く意志も権限もなかったと主張した」(61頁)。
命令に従っただけ⇒命令をした人に責任があり、命令に従った自分には責任はない、という論理。もっと踏み込む必要がある。命令というのは一種の強制であるから、強制された自分には、自分の行為に対する責任はない、なぜなら責任が生じるのは、自発的な選択である場合のみだからだ、と言えるか。

彼らの倫理的精神が個人の自覚によってではなく、外的な権威によって左右されている事実、、、これが軍隊の倫理的精神なのだ。だが、はたして、これは軍隊というわくの中だけのことであろうか。倫理に関するかぎり、国民のすべてが、私たちと同じようにふるまってきたのではなかったか。(64頁)

コールバーグの他律的なレベル。しかし、いかなる強制(サンクション)があろうとも、強制に屈せず行為ができるほど、多くの人は自律的ではない。