OAZOにて

久しぶりにOAZOの某大型書店に行き、公費で購入。和書は政治学が一階のフロアにあったりしておもしろいが、洋書は整理の仕方が悪く、今一つ本屋に行った意味がないように感じた。これならアマゾンのお勧めに従って買った方が早い。分類できる人がいないのかな。

政治学 (New Liberal Arts Selection)

包括的な教科書。勉強になる。

現代政治学 第3版 (有斐閣アルマ)

序文を読むと、政治学の悩みは倫理学の悩みとよく似ていると思わされる。

いずれにせよ政治学は、それが学問である以上、科学性をあいまいにして政治的・イデオロギー的な「べき」論にのめる込むわけにはいかず、半面、政治という決定・行動をめぐる現象についての学問である異常、現実政治の臨場性・実践性と接点を持たないひからびた学問でいるわけにもいかないという、厄介な性質を持っているのである。(8-9頁)

最後の章に政治哲学の話があるが、たしかに学問としては復権した気はするが、「政治の精神」を欠いた「閑人の道楽」ではないとは言い切れないところがあるように思えるが、どうだろうか。

政治学の基礎

これも教科書。体系的でわかりやすいが、上の二冊に比べると、個々の記述はあっさりしているようだ。「専門的な事項については活字を小さくしてある」と、まえがきに書いてあるが、文字のポイント数が微妙で、小さめの活字かどうかを見極めるのに苦労するところがある。むしろ、何か記号でもつけておいた方がよかったのではないか。

「公務員試験をめざす方へ」での記述が振るっている。

最後に、老婆心ながら次のことをアドバイスしておきたい。実際に出題されたものを検討してみると、学界でいまだ定説になっていないような問題が出題されたり、不適切としか言いようのない問題が出たりする。他の科目ではこれほどのことはないのでは、と思われる。多少、政治学が得意だからといって、他の科目を犠牲にして政治学で満点を狙おうなどというような考えをおこさず、全部の科目をバランスよく勉強してもらいたい。特殊すぎる出題のときは、他の人もできないだろうと割りきって、一通りの準備をしっかりするという気構えの方がよいであろう。(268頁)

Justice, Equality and Constructivism: Essays on G. A. Cohen's Rescuing Justice and Equality (Ratio Special Issues)

あれ、これを買う前にRescuing Justice and Equalityを読む必要があるな。

Human Rights As Politics and Idolatry (University Center for Human Values Series)

これはすでに翻訳もあるのか(人権の政治学)。イグナティエフの文章は、ちょっと読み出すと、おもしろいのでどんどん読み進んでしまう。こういう文章が書けるようにがんばろう。

ローティって、いいことを言っているな。Richard Rorty, Truth and Moral Progress (1998, 11)とのこと。

Richard Rorty's definition of progress applies here: "an increase in our ability to see more and more differences among people as morally irrelevant." (p. 4)

Contemporary Debates in Political Philosophy (Contemporary Debates in Philosophy)

政治的中立性、自由、平等、民主主義、個人主義などについてのFor and Againstの論文集。字が小さい。ちょっとずつ読もう。