ブタとソクラテスがいずれがより幸福かについて激しく議論していました。そしてブタはアポロン様にかけて、きっとソクラテスを食べてやるぞと誓いました。この言葉に対してソクラテスは皮肉に「アポロン様にかけて誓うなんて、こりゃうまいこったね。君があのお方に一番愛されているのは明瞭だからね。ところがわたしときたら、デルフォイでアポロン様に『ソクラテス以上の知者はいない』と言われたんだからね。幸福の最良の判断者としてどちらが優れているかは、明瞭じゃないかね」と言いました。すると、ブタは「ブタも人も知恵や皮肉のみにて幸せになるわけじゃない。毎日御飯を仲間とおいしいおいしいと言いながら食べた方が人生(ブタ生)満足度により貢献するという調査も出ているからな。」そういってブタは仲間と一緒にソクラテスを平げて一層幸せになりました。
この物語は、現実には哲学者たちが考えたのと別の人々が幸せになっていることを明らかにしています*1。