2月10日に出版予定なので紹介しておきます。ちょうど2年前(2011年の1月末)に話をもらって、ようやくできました。(→出版社の営業努力により、オンラインで立ち読みができるようになりました)
- 作者: 児玉聡,なつたか
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2013/02/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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通常、『マンガで学ぶ○○』とか『マンガ○○入門』というと、(たとえば)先生が生徒に○○の基礎をマンガの中で解説するというものが多いのではないかと思います。
しかし、今回はそういうのではなく、マンガには独立したストーリーがあり、各章の終わりにその章の話題と関連した解説があるという具合になっています。つまり、マンガはマンガ、解説は解説で独立して読めるようになっています。
とはいえ、独立しつつも、合わせて読むことによる相乗効果で理解が深まるというのが元々の狙いですが、うまく行っているかどうかは各自で読んでご判断ください。
わたしは(当然ながら)マンガではなく、解説の部分を書きました。また、マンガの筋書きも作りました*1。
解説はすべて4頁とコンパクトにまとめてあります。入門書なので特定の見解を主張するのではなく、議論のために必要な情報提供をすることに努めました。生命倫理の入門書というと欧米の議論の紹介に終始してしまいがちですが、今回は新聞データベースなども使って日本の歴史的文脈をよく調べ、またいろいろな専門の方からもアドバイスをもらって書いたので、すでに生命倫理をかじっている方もそうでない方も、それなりに勉強になるんじゃないかと思います。また、センター倫理の「生命倫理」にもほぼ対応させたので*2、高校生あたりにも読んでもらいたいと思います。
以下、章立てです。立ち読みで構いませんのでぜひ手にしてみてください*3。
- 生殖医療−姉の三人目の子ども
- がん告知とインフォームド・コンセント−祖父のお見舞い
- 中絶と胎児の権利−同級生の妊娠
- 能力・肉体の改造(エンハンスメント)−試験勉強中の誘惑
- 終末期医療と安楽死−父の葛藤
- 生体臓器移植−優介の告白
- クローン技術−ペットは二代目
- ES細胞とiPS細胞−ケヴィンの弟
- 寿命と永遠の命−加奈美の不安と願い
- 脳死と臓器移植−あいつが来ない日