- 作者: 桂正和
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/12/19
- メディア: コミック
- 購入: 6人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
最新巻まで読んでしまう。『ウイングマン』のころよりは内容に陰影があり、おもしろい。バットマンとかスパイダーマンとか、いろいろ踏まえている様子(よくわからないが)。正義とか善悪とか倫理とか敵味方とかいうことについて、もうちょっと真面目に考えないとなーと思わせる内容だった(が、読んだときに考えたことをもう忘れてしまった)。以下思い出したことをメモ。
「正義の味方になりたい」と登場人物の一人が言うと、会場のみんなが笑う。正義のために生きるというのは、何かサンタクロースを信じるようなもので、子どものころに夢中になり、中学生になるまでに卒業すべきものと考えられている。倫理についても同じかもしれない。
一人の妹を救うか、三人の知らない女性を救うか、云々。ゴドウィン。
敵味方、善悪。
あのころはすぐにわかった
何が正義で何が悪かが
強き者と弱き者の区別もできた
立ち上がって闘うべきときと
おとなしく従えばよいときの区別もけど今や昼か夜かもわからない
暗いのか明るいのか
黒いのか白いのか
ただ濃さの違う灰色があるだけ
成熟するということは、善悪二元論に陥らず、善いといわれているの中にも問題を見つけ、悪いといわれているものの中にも見るべきものを見つけられるようになることだ。単純な見方は避けること。