え、こだまの世界?

A day in the life of...?

国民とは何か

某妻に貸してもらって読む。某妻は学部のときに読んだと言っていた。そういえば、某氏はスキャンロンのurgency論文を3年生のときに読んだと言っていた。みな早熟なり。というか、オレが遅いんだよな。千石の梟は30代中頃に飛び立つ。

エルンスト・ルナンの講演「国民とは何か(Qu'est-ce que un nation?)」。国民を国民たらしめている原理は何か(王朝か、民族か、言語か、土地かなど)と問うて、次のように答える。

国民とは魂であり、精神的原理です。実は一体である二つのものが、この魂を、この精神的原理を構成しています。一方は過去にあり、他方は現在にあります。一方は豊かな記憶の遺産の共有であり、他方は現在の同意、ともに生活しようという願望、共有物として受け取った遺産を運用し続ける意志です。(61頁)

フィヒテの演説(「ドイツ国民に告ぐ」)に対する返答して書かれているので、そっちも読めと某妻に言われるが、面倒なのでまた。

なお、翻訳に「社会的資本」という言葉が出てきて驚いたが、原文でもle capital socialとなっている。ふ〜ん。