え、こだまの世界?

A day in the life of...?

資本主義的な膵臓

この話は秀逸だ。詳しくはもうすぐ翻訳が出るから買ってください。

 マルクス主義的伝統は社会化された生物学(socialized biology)を詳細に描き出してきた。すなわち、健康や疾病のパターン、さらには生理現象のパターンまでもが、特定の社会環境との相互作用において形作られるというのである。リチャード・レヴィンズ(Richard Levins)が指摘したように、「二十世紀後半の資本主義型」の膵臓なるものが存在する。それは、格別に裕福な臓器という意味ではなく、様々な社会的決定因子――農業関連産業の影響下にある食生活のパターン、運動に向かない生活・学校環境、食事時間や身体活動を制約する労働条件、予防の観点が欠如した利益優先の保健医療制度――によって糖尿病になるまでストレスを受けた臓器という意味である。

(Steffie Woolhandler and David Himmelstein, `Lost in Translation', in Is Inequality Bad for Our Health?, pp. 79-80)