え、こだまの世界?

A day in the life of...?

ドイツ観念論と禅

新編 東洋的な見方 (岩波文庫)

新編 東洋的な見方 (岩波文庫)

大拙にとっても禅は思想ではない。あるとき大拙は目の前のテーブルをガタガタ動かして、「禅とはこういうもんだ」と言ったという。そしてこのガタガタが、居合わせた西田幾太郎に直接響いたという。禅はこれで尽きていると言うこともできるであろう。(322ページ解説)

これはサルトルみたいだな。訳分からんが。

この上田閑照による解説を読んでいると、ドイツ観念論が日本人に受けたのは、禅問答に近いからなんじゃないかと思わされる。「無分別の分別」(大拙)なんか、「否定の否定」とかと同じ種類の発想ではないか。そうだとすると、禅に興味がないオレがドイツ観念論に魅力を感じなかったのもよくわかる。