え、こだまの世界?

A day in the life of...?

後藤新平

後藤新平―外交とヴィジョン (中公新書)

後藤新平―外交とヴィジョン (中公新書)

(ドイツ留学中)後藤はあるパーティにおいて主人の令嬢からダンスを申し込まれてジー・ジント・バルバーリッシュ(あなたは野蛮だ)と応じ、令嬢は憤慨激怒して一座は大騒ぎとなった。驚いた(友人の)金杉は、この男は言葉が不自由であり、自分は野蛮の育ちであって貴女とダンスなどする柄ではないと言おうとして言い誤ったものであると取り繕い、早々に辞去した。しかしいくらドイツ語が下手でも自分とあなたとを間違えるはずはない。後藤は、自分はダンスが野蛮であると確信してこれを断固として排斥しているのに、余計なことをしてくれたとかえって憤慨し、両者は数日間にわたって絶交するに至ったという。またやはり留学生仲間であった岡田国太郎によれば、後藤はあるドイツ人に、日本は清国の保護国であろうと話しかけられた際、これを論駁することも説明することもせず、いきなりステッキで一撃して遁走したという。(22)

おもしろい。